太陽光の出力制御が急増

2023年度、全国の制御電力量は18億9000万kWhでした。
とりわけ九州エリアでは12億90000万kWhと、最も出力制御がかかっております。
出力制御とは、簡単にいえば電力をこれ以上発電しないでくださいという話です。
余った電力は基本的に捨てることになりますし、何より送電線への負荷が大きいため、
発電そのものを抑えてしまおうということです。
特に九州は太陽光発電の発電量が多く、原発も稼働していることから、そもそも電力が余りやすい傾向にあります。
そして2024年度は全国で24億kWh以上の出力制御がかかる見通しです。
太陽光発電がさらに普及していることからも、今後もこの出力制御は膨大に膨れそうですね。
この出力制御が市場連動型に与える影響についてもお話をしたいのですが、
市場連動型とは、30分単位で変動するJEPX(電力の卸売市場)の市場価格をそのままお客様への請求単価とし、
そこに電力会社の手数料を乗せて電力を提供する仕組みです。
市場価格は主に電力の需要と供給によって左右されます。
供給過多のときは電力が余り捨てることになりますので市場価格は安くなり、
需要過多のときは電力の取り合いになるので市場価格は高くなります。
ですので、基本的に市場価格はエアコンをよく使う夏・冬は高くなり、春・秋は安くなります。
そして太陽光発電により電力が豊富な朝から夕方までは市場価格が安くなり、
太陽光発電が発電できない夕方から夜間は高くなりがちです。
捨てるほどの電力がある昼間は市場価格が上がりづらいということです。
ですので市場連動型をご利用のお客様は朝から夕方までは電気を安く使え、
夕方から翌朝までのご使用分は電気料金が高くなりやすいわけです。
そう考えますと、学校など夕方までで電気の使用が終わる事業所にはとても向いています。
いっぽうで夕方以降も電気を使う工場・病院・介護施設などは注意が必要です。
当社は夕方以降も電力をたくさんお使いになられるお客様に対しても
リスクを極限まで減らした市場連動型のご提案が可能です。
市場連動型をご利用になられるお客様は増えておりますが、リスク・いざというときの対策まで
万全なサービスを選ぶ必要があります。
この出力制御が起きるほどの、昼間の電力余りを生かせるのが市場連動型ですが、
リスクを抑えて市場の動向と上手につきあっていきたいものですね。